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  • 2008年北京オリンピックでの水着問題

    2008年中華人民共和国の北京で第29回夏季オリンピックが開催されました。
    204の国が参加し、28競技302種目が行われ大変な盛り上がりを見せました。
    2020年の東京オリンピックも参加国は200以上となる予定ですので、規模的には同じまたは更に大きな盛り上がりを見せるかもしれません。

    そんな北京オリンピックでは、水泳の競泳で使用されたある水着が物議を醸しました。
    NASAやニュージーランドのオタゴ大学、その他数多くの専門家が研究に携わり開発された水着で、縫い目がなく抵抗が少ないという特徴や、締め付ける力が非常に強いなどの特徴をもっていました。

    そしてこの水着を着用したトップクラスの選手が、次々とオリンピック記録・世界記録を更新するという驚くべき事態となったのです。
    「魔法の水着」なんていう呼ばれ方もしていました。

    しかし、ある種異常ともいえるこの事態を重くみた国際水泳連盟は、2010年に水着素材や面積に対してのルールを制定し、公式試合での着用を禁止しました。

    2020年の東京オリンピックでは「魔法の水着」を見ることは当然できませんが、ルールが制定されてからも各メーカーの高度な研究・開発は続いています。
    どのような水着が登場するのか興味深いところですね。


  • 2000年代のオリンピック競泳用水着

    いよいよ2000年代のオリンピックに突入しました。
    このあたりの大会はまだ記憶に新しいという人も多いのではないでしょうか。

    この時代は競泳選手が着用する水着にも大きな変化が生まれています。
    2020年の東京オリンピックで使用される競泳用水着にもこの時代のアイデアや研究は深く関連してくるのではないかと思います。

    2000年オーストラリアのシドニーで開催された第27回オリンピック。
    20世紀最後のオリンピックとしても話題になりました。
    このシドニーオリンピックでついに誕生したのがフルスーツタイプの水着です。
    サメの皮膚からヒントを得て研究・開発された為、サメ肌水着なんていう呼ばれ方もしています。
    さまざまな分野の専門家が開発に参加し、競泳水着の研究はこの頃から非常に高度なものとなります。

    2004年ギリシャのアテネで開催された第28回夏季オリンピックでは、シドニーオリンピックで誕生したサメ肌水着を更に進化させたものが登場し、多くのメダルに貢献しました。
    2000年代に入ると見た目の華やかさなどはさほど追求されず、スピード重視のデザインにシフトされましたね。

    2020年の東京オリンピックでは更に研究の進んだハイテクな水着が登場するかもしれません。


  • 1990年代のオリンピック競泳用水着

    1960年代からの女子競泳用水着について振り返ってきましたが今回は1990年代について振り返ってみたいと思います。
    2020年に開催される東京オリンピックにだいぶ近付いてきましたね。
    1990年代はどのようなデザインが採用され、どのような改良がなされたのかひも解いていきましょう。

    1992年スペインのバルセロナで開催された第25回夏季オリンピックでは、かなり多くの色をあしらった水着を日本選手は着用しています。
    これまでの水着の中で一番鮮やかな配色ですね。デザインも女性らしく非常に華やかです。
    形としてはハイレグの位置がより一層高くなりました。
    また、アクアスペックという低抵抗の素材も誕生しています。
    この素材により水との摩擦抵抗を15パーセント軽減させました。

    続いて1996年アメリカのアトランタで行われた第26回夏季オリンピックです。
    1972年のミュンヘンオリンピックから華やかなプリントの水着が続いていましたが、この大会で日本選手が着用したものはほとんど黒一色のシンプルなものとなりました。
    1964年の東京オリンピックで使用されたものよりシンプルかもしれないですね。
    しかし機能性は当然格段に上です。
    アクアスペックを更に進化させた「アクアグレード」が開発されました。


  • 1980年代のオリンピック競泳用水着

    東京オリンピックの開催が決定したという事で、1960年・1970年代の女子競泳で使用されていた水着の特徴を振り返ってきましたが、今回は1980年代のお話しをしていきたいと思います。
    オリンピック競技のルールが変更されたり、競技数が増加するのと同じように、年代毎に進化を遂げている水着の歴史を知ると大変面白いです。

    1984年アメリカのロサンゼルスで行われた第23回夏季オリンピックでは、非常にポップなプリントがされた水着が使用されました。
    星をイメージさせるデザインです。
    選手の動きやすさを追求し、脚の付け根部分はハイレグが採用され、縫い目もなくなりました。
    ロサンゼルスオリンピックあたりから水への抵抗を考慮した水着が開発されるようになったのです。

    1988年韓国のソウルで行われた第24回夏季オリンピックでは、緑、紫、紺の色が使われた水着が使用されました。
    とてもスポーティーなデザインになっています。
    水の抵抗を考えた新素材が誕生し、水との摩擦抵抗が10パーセントも軽減されました。また、背中の紐や脇部分の形状にもこだわったものでした。

    1964年の東京オリンピックから早24年、技術や素材の種類も大幅に進化し、いよいよ水の抵抗を少なくする水着の開発が本格化していきます。


  • 1970年代のオリンピック競泳用水着

    2020年の東京オリンピックではどのような水着が使用されるのか気になるところですが、今回は1970年代のオリンピックでどのようなものが使用されていたのか振り返りたいと思います。
    女子選手の競泳用になります。

    1972年西ドイツのミュンヘンで行われた第20回夏季オリンピックでは、日本は非常に華やかな水着を着用しています。
    1960年代のオリンピックでは非常にシンプルな一色に日の丸のマークだけだったのですが、この時は桜の花がかなりの範囲にプリントされたデザインになっていました。
    これは、デザインでどの国の選手かわかりやすいようにという配慮からの試みでした。
    因みにアメリカは国旗のプリントでした。
    また、伸縮性も強化され、より動きやすい形になったのです。

    1976年カナダのモントリオールで開催された第21回夏季オリンピックでも、日本の水着はかなり華やかなデザインがプリントされたものとなっていました。
    緑色と黄緑色が交差したようなデザインです。
    また縦方向と横方向の伸縮性が遂に実現し、素材はナイロン80パーセント、ポリウレタン20パーセントとなりました。
    さらに、これまで必ずついていたスカートがなくなり、太腿まわりの動きの自由度がアップしました。

    2020年代初となる東京オリンピックでもさまざまな工夫が施されたものが使用されることでしょう。


  • 1960年代のオリンピック競泳用水着

    2020年東京オリンピックでも実施されることが決まっている競泳。
    水泳競技の中でも注目度が高く、競泳を一番楽しみにしているという方も少なくないでしょう。
    非常に見応えがあり応援している側も熱くなれる種目ですよね。

    今回はオリンピックの競泳に使用されてきた女子の水着の歴史について触れていきたいと思います。
    まずは1960年代の水着について解説していきます。

    1964年に開催された東京オリンピックでは、生地の変更がされました。
    長い間綿だった素材がナイロン100パーセントになったのです。

    また、ウエスト部分に切り替えが入るなどの変更もありました。
    色は黒で胸元には日本のシンボルである日の丸マークが縫い付けられていました。
    体にフィットしそれまでのものに比べるとかなりの進歩を遂げたのですが、まだまだ改良する余地のあるものでした。

    1968年のメキシコオリンピックでは、女性特有の体のラインにしっかりフィットする水着が使用されました。
    背中部分のあきが大きくなり、動きやすさもアップ。
    色は青色でやはり胸元には日本のシンボルである日の丸マークがありました。
    しかし1964年の東京オリンピックのものに比べ日の丸マークは小さくなっています。


  • 1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピック

    2013年9月、2020年の夏季オリンピックの開催場所が東京に決定しました。
    決定した瞬間に歓喜するプレゼンメンバーや首相の映像は印象的でしたね。
    皆さんも思わず笑顔になってしまったのではないでしょうか。

    東京オリンピックの開催は今回が二度目です。

    一度目は1964年第十八回夏季オリンピックでした。
    この大会はアジア地域初となる記念すべき大会で、植民地支配から解放され独立したアフリカ諸国など多くの国々が参加し、出場した国の数は過去最多の93となりました。

    スポーツを通して世界平和の実現を目指すということがオリンピックの最大の目的ですから、第十八回東京オリンピックは非常に貴重な大会だったと言えるのではないでしょうか。

    一度目の大会から56年という時を経て開催される二度目の大会では、200以上の国が参加する予定となっています。
    56年の間にそれだけ多くの国々が参加できるようになったということを意識しながら、2020年の東京オリンピックを楽しむとまた違った感じ方ができるかもしれません。

    勿論競技も増えていますし、さまざまな技術が向上していますので、見応えも格段にアップしていることでしょう。
    開催日が近付くにつれて大型テレビなどの売り上げが急速に伸びそうですね。